松本竣介 街と人 大山崎山荘美術館
「東洋に於いては
芸術家の最高の悟りの境地を
童心に置いて居た。
時代のもつ表面的な動きに
動ずる事なしに
純粋なる生命の姿を創造するところに
東洋の精神があるのであって、
ここに芸術の真実性があるものと信じる。」
ーー生命の芸術 第2巻
この言葉は彼の制作姿勢そのものと感じた。
人は信じたいものを信じているにすぎない。
沢山の揺らぎの中で、自分のなかに残り燃ゆるもの。
彼のように
描きたくて描き続けた、
そして
描きたくても続けられなかった、
数知れない絵描きのことを思った。
私は急ぎすぎているかなぁと思った
✴︎
美術館を後にして、パワフルな女性お二人とそれぞれのお店で話をする。
どんなかたちであれ、絵の話ができることがありがたい。
生きたいように生きているだけのこと、そのように窺えた。
先程の、私は急ぎすぎているのかもという思いは彼方へ、むしろもっと急がねば力強く、という喝を入れていただいた心地。
足を運んで会いに行く、顔をみて話すことの大切さ。人の根源と感じた。
そこで本音を話せる私でありたい。
