花柄を一旦描き終えました。彼女たちに似合う花柄を目指しました。主題を生かすため、この後ドレスをダークにします。
花柄といえばゴブラン織やアラベスク、ダマスク調など渋可愛いものが好きですが、時折図案集などでウィリアム・モリスのパターンを見ると、やはり美しいなぁと感じます。ページの手が止まります。今では100円ショップでも見かける身近な柄となりましたが。実家の母の布団カバーもいちご泥棒…🤭私が学生の頃はここまで普及しておらず、卒業旅行に金沢のモリス教会へ美を拝みに行ったものでした。
1800年代後半、産業革命後の廉価な大量生産品が溢れるイギリスで、中世の手仕事に立ち返り、日常に美しいものを取り戻そうと、庶民でも手の届く壁紙やカーテンなどのインテリアやジュエリーなどの装飾品に美を落とし込んだモリス。アーツ&クラフツ運動は他国にも影響を与え、美術史に刻まれる革命となる。
講義で先生はアーツ&クラフツ運動とモリスのことを酷評していました。理由はすっかり忘れてしまったのですが、私もまに受けて、色々斜に構えて見ていました。10代という若さよ。先生の意見が正解ではなく、沢山のうちの一意見だと捉えられていたら…そういうことを数え上げるとキリがないですね。今はインターネットでさまざまな意見や情報を知ることができ、一つの意見に固執せずにいられるから、学生にとっていい環境だなと思います。翻弄はされるかもですが。
その点、友人は直感の冴えた人でした。一緒にその先生の講義を受けていましたが、先生が酷評してもモリス柄が美しいことには変わりないと、モリス教会を卒業旅行の予定に入れてくれたのでした。
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花柄と聞いて、頭に浮かぶ一枚。ジャックス・ル・モイン「ピクトの幼い娘」(1585年頃)
ウェットスーツ的な衣装なのかとはじめ思っていたのですが、全身入れ墨なのです。花柄のタトゥー。